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建築家をめざす所員のブログ【KEN一級建築士事務所】

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zzz

くどいようですが、
またまた今月の一枚。



rei harakami『lust』。

知らない方もいるかも知れませんが、
TV番組『情熱大陸』のBGMでたまに流れているので
耳にしたことはあるんじゃないかと思います。

最近こいつを夜寝る時にタイマーをつけて聞いています。

優しい感じの印象の曲なんですが、
適度にテンポがよく、
適度な雑音感があるので、
適度に眠気を誘われます。

寝るときは無音よりも、
こんな風に
単調な雑音を聞くほうがリラックスできて
眠りにつきやすいそうです。

確かにパソコンのファンの音を聞いていると
なんだか眠くなってきます。


by tamura



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蔡國強

「時光―蔡國強と資生堂」資生堂銀座ギャラリー



学生の時に作品を見て以来、ずっと気になっていた現代美術家。
銀座で展覧会をやっているとのことで拝見しました。

蔡國強は
世界を股にかけて活躍している芸術家さんで、
特に火薬をつかった爆発作品が有名。

彼の爆発作品はリアルタイムで体験することは出来なくとも、
ものすごい轟音と火花をちらすその様は
見る人にトランス状態と動物的恐怖心とが入り混じったような
何ともいえない感覚を植え付ける。

「その時その場所でそれを体験した人はきっとこんな感覚に
なったのだろう。」
という映像でしか目にしていない観覧者にとっては
あくまでも想像の範疇でしかない感覚が、
いやに鮮明で、いやに現実的。

それは
爆発の強烈なインパクトと
映像や文章などの二次的なものにしか触れられないという状況が、
展示を見た人の頭の中で
その時その場所で起きた現象以上の
イメージを生産させる。

むしろその頭のなかで生産された
二次的なイメージのほうが
現実を飛び越えてしまっている。

それがイイんだよ。

などと偉そうなことを一人で考えながら
セレブの街・銀座を後にしました。


by tamura

今月の一枚

the chemical brothersの「We are the naight」



その昔、彼らの音楽は
「ロックとクラブミュージックの融合」と称されていましたが、
これの前のアルバムくらいからか、
ロックでもクラブミュージックでもない、
多国籍なような無国籍なような、
なんだか解りにくい方向に向かっていってような、
そんな印象です。

ただ音楽に限らず
「解りにくいものをつくる。」ということは
あながち悪いことでもなくて、
クリエーターが膨大な時間をかけて
頭をひねりながら作ったものを
同じようにユーザーも膨大な時間をかけて
頭をひねりながら理解しようとする、
そんな時間軸方向にそって存在する
クリエーターとユーザーとの間での
ある種の特異なコミュニケーションの一形式を
秘めているようなそんな気がしています。

その時間軸がいかほどの長さを維持できるか?

何十年と使い続けなければならない「建築」にとっては
とてもシビアな問題です。

by tamura


ハシゴ

国立新美術館にて開催中の
「skin&bones-1980年代以降の建築とファッション」を見に行ってきました。



近年における建築とファッションの近接性をテーマとした展示で
表現の操作・手法ごとに建築作品とファッション作品がごちゃ混ぜで展示されています。

「近接性」を表すということは、両者の間にある「差異」を鮮明に炙り出すことと同じで、そのためには両者の間にブレを生じさせない「フラットな空間」が必要不可欠で、その「フラットな空間」の創造自体にメタレベルでの作品性を予感していました。
しかし会場にあったのは「差異」でも「フラットな空間」でもなく、「同じ」であることを羅列した空間と作品群。
残念。


美術館をハシゴして
次に行ったのは森美術館で開催中の
「ル・コルビュジエ展:建築とアート、その創造の軌跡」。



20世紀を代表する建築家ル・コルビュジエの建築・絵画・彫刻の展示で、
会場には1/1スケール(実物大)の建築模型もあります。
この実物大の模型としてチョイスされている3作品は、
コルビュジエの人生(自身のアトリエ・晩年を過ごした8畳程度の休暇小屋)や
身体感覚(コルビュジエが唱えた「モデュロール」という人体を基準にした尺度体系を盛り込んだ集合住宅)を体験できるもので、
作品鑑賞をしているというよりも、あるひとりの人間の人生を疑似体験的にトレースしているような感覚です。


by tamura

ナニワ金融道

好きなマンガシリーズ。



故・青木雄二原作の「ナニワ金融道」。

主人公の灰原が勤める「帝国金融」を舞台に
金を借りた人たちが次々と人生のどん底に堕ちていきます。

先物取引で地位や生活を失う教頭先生。
だまされて土地家屋を奪われそうになる農家の家族。
などなど。

どれもものすごい出来事が描いているはずなのに
そこに誇大な心理描写が無いままに
ただただ淡々と出来事だけが描写され
まるでそれが普通のことかのように描かれています。

小気味良くかつ気味が悪い。
どちらとも取れるところが良いです。

by tamura






横須賀美術館(2)

GW中に行く予定だった横須賀美術館に
先日やっと行ってきました。



場所は横須賀の観音崎で
すぐ近くに海のある場所。

建物は外装のガラスボックスのすぐ内側に
白くて丸い穴が幾つも開いた内壁が入っていて、
さらにその内側には地下階からの吹き抜けがぐるりと一周回っていて、
さらにさらにその内側に展示スペースとなる部屋が幾つかある。

という何層にも重なった入れ子状の構成。


いくつかの構成要素が幾層にも重なりあうことで
「開く」「閉じる」操作が自然発生的に生まれており、
美術館建物の基本性能として求められる「開く」「閉じる」
にはしっかりと回答されている。

その一方で個々の構成要素は、
性能面(塩害対策のガラス)や
演出面(大小さまざまの丸い穴が散らばったような内壁)
を優先して選択されている(と思われる)点で、
美術館建築独特の「開く」「閉じる」という
概念的対立構造からは自由であり、類型的な操作手法に陥っていない。


ハイブリッド的に開き閉じられた美術館。
おみごとです。

by tamura

ボクハオンガクカ

最近聞いている音楽。
kraftwerkの「minimum maximum」。

人間味を感じさせない無味乾燥の電子音。
ただその電子音がコテコテに作られた電子音ではなくて、
普段身近にある家電なんかが発しそうな音なので親近感は感じる。

人間味は感じないのに親近感は感じる。
矛盾しているようなそうでないような感想ですが
そんな感じです。

このアルバムの中に、
「dentaku」という日本語バージョンの曲が入っていますが、
その日本語の下手くそな感じがよいです。 
留守電なんかでよく耳にする自動音声のようで。

「ボクハ オンガクカ デンタク カタテニ・・・」。



by tamura

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