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建築家をめざす所員のブログ【KEN一級建築士事務所】

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横須賀美術館(2)

GW中に行く予定だった横須賀美術館に
先日やっと行ってきました。



場所は横須賀の観音崎で
すぐ近くに海のある場所。

建物は外装のガラスボックスのすぐ内側に
白くて丸い穴が幾つも開いた内壁が入っていて、
さらにその内側には地下階からの吹き抜けがぐるりと一周回っていて、
さらにさらにその内側に展示スペースとなる部屋が幾つかある。

という何層にも重なった入れ子状の構成。


いくつかの構成要素が幾層にも重なりあうことで
「開く」「閉じる」操作が自然発生的に生まれており、
美術館建物の基本性能として求められる「開く」「閉じる」
にはしっかりと回答されている。

その一方で個々の構成要素は、
性能面(塩害対策のガラス)や
演出面(大小さまざまの丸い穴が散らばったような内壁)
を優先して選択されている(と思われる)点で、
美術館建築独特の「開く」「閉じる」という
概念的対立構造からは自由であり、類型的な操作手法に陥っていない。


ハイブリッド的に開き閉じられた美術館。
おみごとです。

by tamura
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