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建築家をめざす所員のブログ【KEN一級建築士事務所】

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違わない

おチビでおデブな女子高生トレーシーは
大好きなテレビ番組のダンサー・オーディションに合格する。
やがて、その風貌と明るい性格から
かつてのナンバーワンダンサーを脅かす存在になる。

スリムでスマートな他のダンサー達の中で
異彩を放つトレーシーは
一見コンプレックスと思われがちなその体型を
極めてポジティブに捉えている。

そんなマイノリティが生きにくい時代だった1962年。
トレーシーは「人と違うことこそがいいことなのに」と言い放つ。
未来を見据えた見識と信じるものを疑わない直向さは
やがて周囲の意識をも変えてしまう。

我々は人と違うことを忌み嫌う民族だ。
自分が人と違わないことを確認しあい安心する日本人。
「KY(空気が読めない)」などという言葉は
そういった周りの顔色を伺って
コミュニケーションを計ろうとする民族性と
行動原理がトレンドに支配されてしまっている現代性を
如実に表している非常に貧しい言葉ではないかと思う。

人と違うということは特別なことなのにね。


『ヘアスプレー』

matsu
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