忍者ブログ
建築家をめざす所員のブログ【KEN一級建築士事務所】

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

『建築の記憶』

先日、東京都庭園美術館で開催中の
『建築の記憶』展を見に行ってきました。

近代から現代までの各時代に収められた
建築写真が展示されています。


その会場片隅の
気づかずに通り過ぎてしまいそうなほど目立たない所に
写真家の杉本博司という人が撮った
建築家の安藤忠雄作の『光の教会』の写真があります。
有名な写真なんですが、簡単にいうとピンボケした写真です。

写真というものは
何某の出来事や物事の詳細を“記録”するという機能を持っています。

対象物である建物の細かな部分が分からないそのピンボケ写真からは、
写真家がそこで感じた大きな感動を『記憶』に留めておくために
あえて“記録”することを放棄したような、そんな印象を受けます。

『記憶』に留めるために“記録”しない、
というストイックなスタンス。


下の写真は美術館からの帰りに目黒界隈を散策して発見した
フィリップ・スタルクがデザインした建物。

『記憶』に留めることができないような小さな感動だったので
携帯電話のカメラで「とりあえず」“記録”してしまいました。



by tamura
PR

pagetop